春季​リーグ戦　集中​力を​見せた　土壇場９回の​逆転劇 　５月５日（土）、連日の雨が嘘だったかのような快晴のこの日、八王子市民球場で春季リーグ戦の対國學院大戦が行われた。 　先攻の専大は、初回先頭の牧康二（法３・宗像高）が左前打で出塁。送りバントで進塁すると、２死から四球で一・二塁となる。続く５番岩越駿介（商２・県岐阜商高）が右中間二塁打を放ち、幸先良く１点を先制する。 　先発投手は、前日の３回途中雨天ノーゲームからスライド登板でマウンドに上がった高橋陽一（経営２・静岡商高）。連続三振も含め三者凡退の立ち上がりを見せ、流れをぐっと引き寄せる。３回には先頭の３番杉浦泰章（経営４・県岐阜商高）が右前打で出塁、続いて盗塁を決め得点圏へ。エラーで岩越も出塁して、２死一・二塁と初回の先制場面と同じ状況を演出。ここで７番雨宮岬（経済４・日川高）の左前打で追加点を挙げる。 　２－０とリードしていながらも、高橋は毎回ランナーをためる苦しい投球。６回にさらに１点追加するも、５・６回に守備の乱れもあり同点に追い付かれてしまう。高橋は６回で降板。一ノ瀬翔（経済４・佐久長聖高）がマウンドに上がる。この回の先頭打者に中越三塁打を打たれ、スクイズにより逆転を許してしまうが、それ以降は落ち着いた投球で追加点を与えなかった。 　３－４とリードされたまま９回表に入る。絶対に負けるわけにはいかない。この回先頭の牧が四球で出塁すると、すかさず送りバントで二塁に進む。それから連続四球で１死満塁の逆転のチャンス。打席には先制タイムリーを放った岩越。ファウルで粘ってからの５球目。右中間を深々と破る走者一掃のタイムリーで一気に勝ち越し。そのまま逃げ切り６－４で逆転勝利を収めた。 　いまだ勝ち点のない専大。負傷者が相次ぐ苦しいチーム事情は変わらない。それでも全員でカバーするという気持ちが最終回の逆転、勝利につながったのだろう。この粘りの野球で明日の東海大戦に勝利し、待望の勝ち点１をつかんでほしい。 ▲９回勝ち越しの走者一掃タイムリーを放った岩越 試合後選手コメント 堂園昂平（法４・県岐阜商高）主将 「１度は負ける雰囲気になったけど、雨宮・岩越の活躍で新しい流れができた。９回に先頭が出て諦めない雰囲気になった。明日は絶対に勝ち点を取って渡辺に１勝させたい」 岩越選手 「スタメンは特に意識しないで結果を残してチームの勝ちにつなげようと思った。主力が抜けてもサブでカバーしていつでも戻ってこられるチーム状況にしたい」 （橋本　里恵・文３＝写真も）