【準硬式野球部】東都大学春季リーグ 3勝8敗の1部5位で終える‏


 東都大学春季リーグ戦対中大第2戦、リーグ戦総括

 5月22日に行われた対日大第3戦に4-5で敗れた専大は26日、今春季リーグ戦最終戦となる対中大第2戦に臨んだ。

 専大の先発は小池友貴(3・高知商高)。昨日島田監督と選手たちが話し合った結果の決断であった。その小池は初回、四死球でランナーをためピンチを迎えるとタイムリーを許し3点のビハインドを背負う。しかし2回からは守備の好プレーにも助けられ追加点を与えない。投手を援護したい打線は、何度もランナーを2塁まで進めるもののあと1本が出ず、得点を奪ずに前半を0-3で折り返す。グランド整備後の6回守備のミスが絡み2点、8回にも1点加えられ流れは完全に中大へ。最後に意地を見せたい打線はついに8回、雨宮岬(2・日川高)、牧野翔太(4・作新学院高)の連続安打などで1死2、3塁を作り出すと杉浦泰章(2・県立岐阜商高)のタイムリーで1点を返す。しかし後続の打者が続けず1点止まり。9回も変わった相手投手をとらえることができず3人で抑えられ試合終了。最後まで専大らしさを出せぬまま1-6で敗れた。

 3勝8敗リーグ5位――「長いトンネル」のようなリーグが終わった。4月の関東大会優勝後のインタビューで「関東・春・全日・秋と、今年は完全優勝を目指す!」と語っていた坂東龍一郎主将(4・県立岐阜商高)。しかし今春季リーグ優勝を果たしたのは、関東大会決勝の相手、中大であった。

 「新チームになってからは、練習試合を含め負けがないままリーグに臨んだ。だからこそ逆に『いつ負けるか』が怖かった」誰しもが持ち続けたであろう気持ち。ここまで負け続けるチームを見たのは初めてであった。だが、周りのチームが急に強くなったのだとか、専大がいきなり弱くなったというわけではない。関東大会で優勝を果たし、9月に行われる全日本大学選手権への出場がすでに決まっていたことで、どこか選手たちの気持ちに油断があったのだ。さらに「川田の調子は悪くない。それなのに勝てない」という意識の悪循環。実際、リーグ前半は1試合平均3失策。私たちの目から見ても、勝てないことへの焦りが見えた。

 『負け』から学んだこともある。「ここで負けておいてよかった。負けたからこそ、自分たちの精神面の弱さがわかった。今までは勢いでやってきた部分があったけど、チームを主体的に見るいい機会だった」と坂東主将は語った。エース川田展行(3・桐生一高)は、「このままいつも通りに投げるだけ。自分が腐ってもしかたがない!」とコメントし、チームの不振にもくじけることない人間力の高さを見せた。また、今リーグ戦では小池、落合誠(3・入間向陽高)、一ノ瀬翔(2・佐久長聖高)もそれぞれ好投し、彼らの持ち味を発見できたことも大きな収穫となった。

 川田が1勝を挙げた東海大戦以降は、試合中の悪い“間”がなくなり、少しずつ専大らしさを取り戻せたように感じた。今後は個々のチームに対する考えをふまえ、練習に励むという。自分たちのどん底を知ったからこそ、それが強みになった。まさに負けたからこそ、全日本選手権の優勝が見えたのではないか。






▲活躍が期待される3年生投手トリオ(上から川田、小池、落合)



(森住綾・文3)




すべての著作権は専大スポーツ編集部に帰属します。
ホームページ内に掲載の記事・写真・その他全てのコンテンツの無断転載・利用を禁じます。


inserted by FC2 system