2012秋季リーグを通して


「藤中、高橋を中心に考えて作ってきたチームなので、勝ち方がわからなくなっていた」そう語るのは吉岡監督。

専大の一部復帰の原動力となった藤中謙也(経営1・宇部商高)、高橋拓也(経済1・東亜学園高)は今秋、アジアジュニア選手権に出場するためリーグ戦の欠場を強いられた。それに加えてエース長友優磨(商3・都城工高)もケガでチームを離れた。この3選手が抜けた穴はあまりにも大きく、チームは“崩壊状態”寸前、秋季リーグでは勝てない試合が続いた。ようやく3人が揃った最終週も、チームがまとまらず連敗。結局1勝しか挙げることができず「最悪のシーズン」となった。

そんな中で見られたのが1年生の柴田康暉(経済1・佐賀商高)の成長。初戦、2戦目と先発として試合に出場した時に比べるとシーズン終盤の試合では見違えるような見事な活躍を見せた。本人も「最終週に結果が出るように練習してきたのでそれが形になってよかった」と語る。監督もシーズン序盤から「今シーズンは柴田の成長に期待したい」とコメントしており、1つの収穫と言えるのではないだろうか。
また、セッター山本湧(商2・東亜学園高)のポテンシャルの高さが存分にあらわれたリーグ戦でもあった。絶対的アタッカー不在の中、自分が勝たせてやると言わんばかりにコートの中を駆け回りトスを上げ、相手のスパイクをブロックし、味方のトスを相手コートに沈めた。2年生ながらチームの柱として活躍した山本。あとは荒削りな才能をどこまで精巧にできるかに山本個人だけでなく、専大の成長が懸かってくる。

秋季リーグが終了してからすぐにバラバラになったチームの再構築が始まった。基礎からじっくりとコンビプレーやサインプレーの確認を行い、「個からチームへ」まとまりを意識した練習を行っている。12月に行われる全日本インカレでは「ベスト4以上」を目標に掲げる。

発展途上のこのチームを主将でエースの長友を中心にどのようにまとまっていくか。藤中、高橋がどうチームとマッチしていくか。4年生の端場翔太(経済4・東亜学園高)、3年生の板宮築(経済3・川崎橘高)、孫兆濤(商3・宇部商高)ら他の選手の成長もカギを握ってくるだろう。

1ヶ月後どのような成長を見せた専大が見られるのだろうか。期待は高まるばかりだ。



▲インカレで目指すはベスト4以上



(村上 大晃・文2、写真=森本 雅美・文1)





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