‏全日本大学総合卓球選手権(個人の部) 天野・原組が3位の大健闘


10月22~24日まで大阪・なみはやドームにて、全日本大学総合卓球選手権大会(個人の部)が開催された。この大会は、今年度の日本人大学生ナンバーワンを決める大会。先に行われた各地域選手権の上位入賞者に加え、予選を勝ち抜いた選手で争われる。専大からはシングルス部門に男子10人、女子8人、ダブルス部門に男子10人、女子8人が出場した。


ダブルス部門(11点マッチ、先に3ゲーム奪ったペアの勝利)

○女子
 今回はノーシードでの出場となった天野友未(文3・日南学園高)・原ちひろ(文2・青森山田高)組。しかしながら、このペアは秋季リーグで強敵相手に5勝(7戦)を挙げており、加えて原は、高と組んだ関東学生選手権ダブルスで優勝を成し遂げている。実力的には上位を狙えると言っていいだろう。

 迎えた今大会、初戦でまさかの苦しい展開。熊本学園大ペアに先にゲームを許すと、追いついた直後にまたも奪われ、ゲームカウント1-2と大手をかけられる。しかし徐々に落ち着きを取り戻した2人は、その後を11-6、11-5とし、なんとか勝利をおさめた。続く3回戦、相手は第8シードで一昨年準優勝の森永・三浦組(愛工大)。均衡した試合になるかと予想されたが、専大ペアが1ゲーム落とすものの、終始圧倒した。

 これで波に乗った天野・原組。次の試合で神戸松蔭大ペアをストレートで下すと、準々決勝で会場内を沸かす番狂わせを起こした。対するは前回優勝で第1シード、さらにアジア大学選手権でも優勝を成し遂げた早大の照井・中島組。
 最初のゲームは6-11と先手をされるも、ここから開き直って積極的なプレーを見せる。その結果、第2、3ゲームをジュースの末に奪い、先に大手をかけた。しかしここから王者の意地。次のゲームは逆にジュースを制され、決着は最終戦へ。熱戦は続き、なんと第2ゲームから数え4連続のジュースにもつれ込む。正真正銘の大詰めに会場内は静まり返り、打球音だけがこだまする。緊張感高まる中、天野・原は落ち着いていた。1点が重要な状況で、甘い球を迷わず強打。そのミスを恐れないプレーが、遂に学生最強ペアを打ち破った。

 そして準決勝、相手は第8シードの加能・原田組(東京富士大)。もはや怖いものなしの専大ペアは、勢いそのままに第1ゲームを制した。しかし、次第に前の試合の疲れからかミスが目立ち始める。第2ゲームを2-11と大差で落とすと、次の試合も奪われ背水の陣に。第4ゲームこそ立ち直りを見せ2-2としたが、最終第5ゲームは再び相手のペース。4-10と簡単にマッチポイントとされてしまった。だが、天野・原はここで驚異の底力を見せた。本当に後の無いこの場面で、またも積極的なプレーを続け、なんと5連続ポイントで9-10としたのだ。それでも、結果としてはあと1点が届かず、トータル2-3で決勝進出を逃すこととなった。

 しかしながら、観る者を最後まで楽しませる絵に描いたような好ゲームだった。本当に今大会の彼女たちは、「何が起こるか分からない」卓球の面白さを存分に味あわせてくれた。堂々の3位である。


▲3位となった天野・原組


 シングルス部門(11点マッチ。3回戦までは3ゲーム先取制、以降は4ゲーム先取で勝敗が決定。)
女子では原のベスト16、男子では石井匠(経営3・東山高)の3回戦が最高成績であった。


▲シングルス男子最高成績を残した石井


コメント
天野友未・原ちひろ
「優勝したペアをギリギリまで追いつめての3位という結果なので満足している。準々決勝で第1シードと当たってしまい、そこから思い切ったプレーをしようと話していた。それが功を奏したと思う。このペアは組んだ当初はバラバラだと感じていたが、試合を重ねるごとにどんどん良くなった。今ではお互いのプレーパターンを理解しているので、とてもやりやすい。来年は優勝を狙いに行く」


*なお、11月20、21日に横浜文化体育館において、留学生を含めた真の日本一学生を決める「全日本学生選抜選手権」が行われる。専大女子チームからは無条件出場の高瑜瑶(商3・秀光中等教育高)に加え、今大会ベスト16入りした原ちひろと、推薦枠により北川真央(文1・日南学園高)が出場する運びとなった。そちらの方も、ぜひ注目していただきたい。



(馬場 雄也・ネット情報4)




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