関東学生春季リーグ最終日



 20日は大会最終日。土日を挟み7日間行われたこの大会も、今日で終わりを迎えた。
女子は10時30分から大正大(秋季4位)と、男子は14:30から中央大(秋季3位)と対戦した。

先に行われた女子の試合。1番手は高。この日もその力は健在で、相手に3セット合計で11点しか与えない盤石のストレート勝ちで、今大会6勝目(1敗)。幸先の良いスタート。すると次の天野も続いた。このところ2連続でストーレート負けを喫するなど調子を落としていたが、この日は粘りの卓球を披露。
 1,2ゲームと接戦を制すると、そのままの勢いで相手を圧倒。3-0と完全復調振りを示した。リードを広げた専大、3試合目のダブルス戦は引き続いての天野と樽見ペア。そのままの流れで、2ゲームを先取。このまますんなりと決まるかと思われたが、反撃を受け2-2の同点。
 しかし、やはり風は専大に吹いていた。最終ゲームを11-5と圧倒。怒涛の3連勝で、早くも勝利に大手を掛けた。が、ここから大正大の逆襲が始まってしまった。第4試合はこの試合がリーグ戦初出場となった、3年の森藤。記念の試合で初勝利と行きたいところだったが、対する相手の笠原は1年生ながらここまで全勝と絶好調(今大会最優秀新人賞を受賞)。また初戦ということで硬さもあったか、3ゲームを連取され敗戦となった。すると勢いに乗った大正大を、続くダブルス榊原・原組、田村も相手の勢いを止められず、連続ストレート負けを喫する。3-3。
 あっという間に同点とされてしまった。迎えた最終試合。専大は今大会新人ながら3勝と、健闘を見せる原を起用。その原は最初のゲームを奪い、ようやく大正の流れを止めた。しかし、相手も負けておらずその後のゲームを分け合い2-2。勝負は最終日、最終試合、最終ゲーム。文字通りこれですべて決まる。すると、ここでも接戦が続き、取られたら取り返す展開。ヂュースまで持ち込まれた。
 手に汗握る攻防。原が先手の展開が続いたが相手に粘られると、最後は力尽きた。合計3-4。勝利で大会を締めたかったが、3ゲームを連取しながらの逆転負けと、何とも悔しい終わり方となってしまった。

前日の試合に勝利し、最終日を待たずして3位を決定していた男子。順位には影響しないが、勝って良い流れのまま終わりたいところ。相手中央大は森田、瀬山など有力選手を有し優勝候補の一角と見られたが、ここまで2勝4敗と不振。この試合に負けると7位が決定し、2部2位との入れ替え戦に挑まなければならない厳しい現状である。しかし逆にいえば、後がなくなった強豪ほど怖いものはない。まったくもって油断はできない。最初の試合専大は森田翔樹。対する中大もエースの森田侑樹を起用し、「森田対決」となった。それはさておき、試合は白熱した接戦。いきなりヂュースになった1ゲーム目を中大・森田に制されるが、続くゲームは専大・森田が4点しか与えず圧倒。その後は2点差の試合を互いに分け合い、最終第7試合にもつれ込む。勝ったのは専大・森田だった。序盤から押し気味に進め、11-5の大差でものにした。先勝した専大は、2番手に今大会で4勝と勝ち頭に成長した江藤を持ってきた。するとこの試合もその力を発揮する。2-2で迎えた最終ゲーム。ここまで持前の精神力で幾度となく接戦を制してきた江藤は、この日も落ち着いていた。途中まで混戦も、徐々に突き放し11-8と力でねじふせ、専大に2勝目をもたらした。完全に流れは専大へ。3試合目エース・徳増は途中1ゲーム落とすも、他を3つを5点以下に抑える完璧な試合運びを披露。3-0。女子に続き、男子も一気に大手まで上り詰めた。しかし、皮肉にもこのあとの展開までも女子と同じだった。第4試合のダブルス。ここまで調子の出なかった徳増・森田組に代え、今大会2試合目の石井・江藤の2年生ペアを起用だったが、相手森田・瀬山の2大エースペアにストレート負けを喫する。続くは今大会2試合目の佐藤。続けての試合となった瀬山に、2ゲームを先取される厳しい展開。3セット目、底力を発揮し一矢報いたが、あえなく敗戦となってしまった。なんとか流れを止めたい専大。第6試合、ここで今大会負けのない4年星野の登場と絶好期。しかし、ここまで得意のカットで相手のミスを誘発してきた星野だったが、この日は相手に力で押し切られた。1-3とこの試合も落とした専大は、中大の執念の粘りに3-3と追いつかれ、最終試合を迎えることとなってしまった。専大は江藤と同じくエース格に成長した石井。同じく7番手で起用された前日は最終試合を制しており、その再現といきたいところだったが、専大の悪い流れ引きずったか2ゲーム連取を許し、先に大手を掛けられてしまう。しかしこの大会で目覚ましい成長を見せた石井は、ここから本領を発揮した。第3、第4試合ではペースを常に握り同点に追いつくと、最終5ゲーム目も勢いそのままにすがる相手を振り払い、またも専大に勝利をもたらした。4-3。同じ展開で敗れた女子の雪辱を晴らした。


この結果、男子は5勝2敗の3位、女子は2勝5敗の6位で全日程を終了。ともに9月から行われる秋季リーグも、1部にて戦うことが決定した。
なお、女子の高瑜瑶が19年度秋季に続き、2度目の優秀選手賞を受賞した。

▼今大会堂々たる戦い振りをみせた男子チーム


▼優秀選手賞を受賞した高


コメント
女子主将・小林春菜(4・新潟青陵高)
-今大会について
:入れ替え戦はぎりぎり免れたが、最終試合までもつれこんだ試合を、初日以外落としてしまったので、秋季リーグはそれを勝ちに変えて、次こそは上位入賞を目指したい。
-成績としては振るわなかったが、チームに手ごたえはあるのではないか?
:そうですね。周りから見たら、「専大は強い選手が抜け、弱くなった」と思われているので、新しいメンバーで他校と競った試合ができたので、よかったと思う。

男子主将・加藤充生樹(4・日大三島高)
-今大会について
:早稲田・明治に勝てなかったのは悔しいが、他の試合はすべて勝つことができたので良かった。秋季こそは優勝できるようにしたい。
-若い選手が力を魅せた大会だったが?
:そうですね。今大会に4年生が3人出場していて、来年それらの選手が抜けたら戦力が落ちてしまうと思うので、秋季も1,2年生には頑張ってほしい。


試合詳細
女子
専修大 3 - 4  大正大
第1試合
高瑜瑶(3・秀光中等教育高) 3 (11-5 11-2 11-4) 0  加藤亜理沙
第2試合
天野友未(2・日南学園高) 3 (11-8 12-10 11-5) 0  菊池さやか
第3試合
天野友未・樽見早由利(2・富田高)組 3 (11-9 11-7 6-11 5-11 11-5) 2  小山内里・紗井上朋美組
第4試合
森藤みなみ(3・相原高) 0 (3-11 7-11 4-11) 3  笠原多加恵
第5試合
榊原恵(2・武蔵野高)・原ちひろ組 0 (5-11 3-11 6-11) 3  村山真実・加藤亜理沙組
第6試合
田村望(4・就実高) 0 (8-11 13-15 7-11) 3  井上朋美
第7試合
原ちひろ(1・青森山田高) 2 (11-6 9-11 11-7 5-11 12-14) 3  村山真実

男子
中央大 3 - 4  専修大
第1試合
森田侑樹 2 (13-11 4-11 11-9 10-12 5-11) 3  森田翔樹(4・青森山田高)
第2試合
伊積健太 2 (9-11 9-11 11-7 11-5 8-11) 3  江藤遼(2・明豊高)
第3試合
大久保俊輝 1 (5-11 4-11 11-9 5-11) 3  徳増信弥(4・杜若高)
第4試合
森田侑樹・瀬山辰男組 3 (11-6 11-5 11-9) 0  江藤遼・石井匠組
第5試合
瀬山辰男 3 (11-6 11-9 9-11 11-6) 1  佐藤慧(2・上宮高)
第6試合
谷口卓也 3 (11-5 11-8 7-11 11-5) 1  星野和洋(4・木更津総合高)
第7試合
吉田匡毅 2 (11-7 11-8 6-11 7-11 8-11) 3  石井匠(2・東山高)

(馬場雄也・ネット3)



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