全日本大学サッカー選手権大会1回戦 延長までもつれるも完勝

 12月19日、ShonanBMWスタジアム平塚にて全日本大学サッカー選手権大会(以降、インカレ)の1回戦、関西大(関西地区第2代表)戦が行われた。昨年度のインカレチャンピオンとして臨む専大だが、対する関西大には夏の総理大臣杯でも苦しめられた。「プレースタイルの似ているチーム」とDF鈴木雄也主将(経済4・武相高)も語るように攻撃力が持ち味のチーム同士の対決。今年度2回目の対決に勝利し次へ駒を進めるのはどちらか。

 平日開催ながら多くのサポーターに見守られ始まった前半、専大イレブンには緊張の色がみられる。それでも幾度となくチャンスをつくり、29分にFW仲川輝人(商2・日体荏原高)の絶妙なスルーパスからMF長澤和輝(経営3・八千代高)の先制ゴールが生まれる。待望の先制点を奪い波に乗った専大は追加点を狙うもその後はなかなか決めきることができず1点リードで折り返す。

 1点ビハインドの関西大が後半開始から高い攻撃力をみせる。速いカウンター攻撃でピンチを背負うもDF陣が踏ん張り相手に得点を許さない。しかし68分にPKを献上し同点に追い付かれてしまう。試合の流れは相手に傾きかけたが、FW牧内慶太(文4・柏日体高)、MF西翼(商4・ルーテル学院高)を投入し勝ち越しを狙う。試合のペースは握るもののあと一歩、というところでホイッスル。試合は1-1のまま延長戦へもつれこむ。

 前後半を10分ずつ行う延長戦も専大ペースのまま始まる。専大らしいパス回しで相手ゴールを脅かし、98分にFW前澤甲気(経営2・清水商高)の勝ち越しゴールが飛び出す。直後の100分にはFW仲川が個人技で相手GKをかわしダメ押しゴールを叩き出す。2点をリードしたものの守りに入ることなく延長後半も攻めの姿勢は崩さない。追いかける関西大に見せ場をつくらせず3-1(前半1-0、後半0-1、延長前半2-0、延長後半0-0)で勝利した。

 総理大臣杯と同様に簡単な試合ではなかったが、まずは初戦突破。110分間で放ったシュートは29本と相手を大きく上回る攻撃力をみせつけた。続く準々決勝は22日、同会場にて鹿屋体育大(九州地区第2代表)を相手に行われる。


▲先制点をあげたMF長澤


▲貴重な勝ち越しゴールを決めたFW前澤


源平貴久監督のコメント
「内容はとてもよかった。もう少し早く追加点がとれればよかったが、今日のようなゲームを続けていきたい。(関西大とは二度目の対決となったが)夏よりも自分たちが成長した部分をみせられたと思う。(準々決勝にむけ)九州のチームということもあってパワフルだとは思うが今のプレーができれば勝てるはず。勝って駒を進めたい」

鈴木主将
「前半は自分たちのサッカーができていたし、110分間を通して相手の時間を少なくすることができた。チャンスを沢山つくれることは強みでもあるが、その分決めていかないといけない。(延長戦前の円陣について)みんな気合いが入りすぎていたので、落ち着かせようと声をかけた。今日の試合は楽しんでできたので、次もこういうサッカーをしたい」

長澤選手
「最近、先制される試合が続いたので今日は先制できたことが大きい。輝(=仲川選手)が股抜きのいいパスを出してくれたし、GKと1対1だったのでうまく決められた。この先制点で相手のペースも崩せたと思う」

前澤選手
「トーナメントの難しさを痛感した試合でした。自分が決めなければいけないところで決めきれず延長戦に入ったので、勝ち越しゴールの喜びよりは悔しさの方が大きい。今日の課題をまずは修正して次の試合に臨みたい」

仲川選手
「前半、1点リードしていたので後半は相手も前がかりになってくるとは思っていた。PKで追い付かれてからも自分たちのペースで試合を運べたし、延長に入ってからも相手に何もさせなかったことが勝利につながったと思う。インカレでも“1試合1得点”を目標にしているので相手のミスからでも決められてよかった。総理大臣杯で戦って、研究されていたとは思うが今日はいい緊張感の中楽しんでプレーできた。ただ、チームとして課題も見つかったので2日間、いい準備をして次も勝ちたい」



(鈴木 詩織・文2=写真も)




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