ユニバーシアード 注目の大森が出場
今季国内での大森菜保子(4・花輪高)
の活躍は目覚ましいものがあった。全日本学生、 さらにはインカレでの2種目制覇。得意のスプリントはもちろん、 苦手のフリースタイルや長距離でも自信をつけていた。「
今季もっとも目標にしている大会」と据えたU-23、 そしてユニバーシアードに向け、
万全のコンディションで臨んだはずだった。
まずはフランス・プラデリソマンで行われたU-23世界選手権。 最初の出場種目である10㎞
フリーで38位と世界の強さを肌で感じた。 スプリントでは日本勢で唯一の決勝進出を果たすも、
18位と振るわなかった。
その2週間後に行われた中国でのユニバーシアード。 フランスでの不振を引きずるかのように流れを変えられない。「
表彰台を狙う」と高い目標を掲げたスプリントでは15位と、 2年前のユニバでマークした11位を超えることすらできなかった
。結局個人ではこの15位が最高。大森の世界への挑戦は、
最後まで消化不良のまま終わってしまった。
海外のレースでは環境への順応性が求められる。
中国ではマイナス20℃という極寒のなかでのレースだったが、 そのことが大森には不利に働いた。 どんな状況下でも実力を発揮できなければ、
世界では上位に立てない。
まだ国内レースを控えているが、「 今季は来季につながるようなレースをしたい」と、
すでに気持ちはより高いところに向かっている。 大森にとって今シーズンは終わったも同然。 大学最後のシーズンで得た課題は大きい。
大森コメント
―今回のユニバーシアードを振り返って
「スプリントでは目標が表彰台だったので残念です。 全体的にも残念な結果でした」
―国内のレースでは好調でした。 周囲からの期待もあったとは思いますが、 そのことでプレッシャーを感じたか
「そういうのはなかったのですが、 絶対に勝ちたい大会だったので、 気負いすぎてしまったところはあります」
―海外にでて自身の滑りができなかった部分はあるか
「特に変わった部分はなかった。中国は気温がマイナス20℃ まで下がったり、合わせるのが大変だったところはある。
ただ国内と同じ意識でやっていたら通用しないというのを感じた。 来季はもっとモチベーションを高くして臨みたい」
―今季はまだ全日本などの国内レースがありますが
「目標にしている大会が2つ終わってしまったので…。 今は来季に向けてやっているので、 今季は来季につながるような滑りをしたいと思います」
《大森の国際大会結果》
U-23世界選手権
(1/28~2/6 @フランス・プラデリソマン)
○10㎞フリー 38位
○15㎞パシュート 32位
○スプリント1.2㎞クラシカル 18位
ユニバーシアード冬季競技大会
(2/18~28)
○5㎞フリー 25位
○スプリント1.39㎞フリー 15位
○10㎞パシュート 32位
○5㎞リレー 7位(1走-区間7位)
○15㎞クラシカル 16位
(山中克浩・経済1)