インカレ 女子が総合3位、個人では大森が2冠

 1月12から18日にかけて、秩父宮杯・秩父宮妃杯・寛人親王杯第82回全日本学生スキー選手権大会(要するにインカレ)が、岩手県八幡平市で行われた。
 専大は女子が大森菜保子(4・花輪高)の個人種目2冠などで総合3位、男子は総合11位で大会を終えた。

[男子]…11位以下は最高位のみ掲載、○内の順位はポイント獲得
・アルペン

大回転  手代木祐也(1・旭川凌雲高)…17位
スーパー大回転  忠地俊和(4・岐阜第一高)…⑧位、手代木祐也…⑩位
回転  塩田大喬 (2・日大山形高) …18位
・クロスカントリー
スプリント(クラシカル)  鈴木匠(1・鷹巣農林高)…21位
10㎞クラシカル  鈴木匠…24位
30㎞フリー  鈴木匠…⑥位
4×10㎞リレー  鈴木匠、高村幸一(2・八海高)、藤井昌弘(3・十和田高)、高橋将也(3・鷹巣農林高)…⑩位


 昨季1部に昇格した男子チームだが、今季は若い力の台頭で1部残留を果たした。クロカンの鈴木匠は個人競技でいずれもチーム最高の成績をマーク。30㎞フリーでは6位となり、チームに貴重な5ポイントをもたらした。アルペンではスーパー大回転で手代木祐也がポイントを獲得した。

○苦しいながらも秘める可能性
 アルペン・クロスカントリー競技のポイントだけで順位を決めるのであれば、男子は全体で8位にまで上りつめることができる。11位の専大から8位の中京大までは4.5ポイント差にひしめく混戦だが、細かな順位を左右しているのはジャンプチームの存在の有無だ。8位の中京大、9位の京産大、10位の旭川大はいずれもジャンプチームを擁しており、ゆえに専大はこの種目で大きなハンディキャップを背負うことになる。さらにリレー競技では、人数難からアルペンチームの高橋将也を出場させるなど、上位校に比べてチーム事情は芳しくない。こういった状況下で上位に食い込むのは困難だが、今季はルーキー勢が結果を残し、光明が見えてきた。コンスタントに結果を残せる地力がつけば、来季は一気にジャンプアップできるかもしれない。


[女子]
・アルペン
大回転  丸子由里香(2・北照高)…⑧位
スーパー大回転  木田江里乃(3・北海学園札幌高)…⑥位、小野塚彩那(3・湯沢高)…⑧位
回転  丸子由里香…③位
・クロスカントリー
スプリント(クラシカル)  大森菜保子…①位、清水美穂(4・飛騨神岡高)…⑦位
5㎞クラシカル  大森菜保子…①位、下平恵理華(4・飯山南高)…⑨位
10㎞フリー  大森菜保子…③位、下平恵理華…⑥位
3×5㎞リレー  田村真理(2・十日町総合高)、下平恵理華、大森菜保子…③位


 女子は昨年に引き続いて総合3位の好成績を残したが、その原動力は紛れもなく大森菜保子だ。初日にスプリントで連覇を達成すると、得意のクラシカルでも初優勝を果たした。その後のフリーでも3位につけ、チームの68ポイントのうち、大森一人で実に30ポイント(リレーを含めれば38ポイント)を荒稼ぎした。アルペンでは丸子由里香が回転で3位につける活躍をみせた。

○攻めたものの自滅したアルペンチーム
 実力者を多く抱える女子アルペンチームだが、今大会は不安定な滑りが目立った。木田江里乃は全種目でのポイント獲得を期待されたが、回転、大回転とともに2nd runでゴールを切ることができなかった。チーム全体では4度の途中棄権を記録し、回転では渡邉久瑠美(1・新発田商業高)が失格となるなど、自ら首を絞めてしまった印象が強い。その中で気を吐いたのは丸子由里香。大回転でチーム最高の8位と勢いに乗ると、回転では表彰台に上がる会心の滑りをみせた。個人のレベルでは日大、早大に引けを取らないだけに、一人ひとりの安定感を高めることが今後の課題だ。

○世界大会で真価問われる大森
国内の学生大会では無類の強さを誇る大森だが、2010年のバンクーバー五輪の出場には、まだ高い壁を越えなければならない。まずは29日からフランスでのU-23世界選手権大会、そして2月18日から中国・ハルビンで開催されるユニバーシアード競技大会と、大事な国際大会が待ち構える。2年前のユニバーシアードではスプリントで11位だったが、今年は「表彰台を狙う」と意気込み十分。国内での充実ぶりや、22歳という年齢を考えても、今冬は大森にとって最大のチャンスとなる。


(山中克浩・経済1)




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