関東ジュニア第4戦 拓大に惨敗、C2への挑戦権失う
関東大学ラグビージュニア選手権(カテゴリー3)の第4戦が11月1日、拓殖大学グラウンドにて行われた。相手は拓殖大学。
「スクラムは、ヒットの部分から駄目だった。押されながら回っているから、向こうに勢いがついてしまっていた。ああなると何もできない。全部同じケース」。榎本邦夫監督は試合終了後、渋い表情で話した。専大ボールのスクラムの時、拓大は専大に前方に回らせ、スクラムハーフがボールを持つ瞬間を待ち構え、3人ほどでつぶしにかかる。このシーンは幾度となく、繰り返された。この試合、専大がマイボールスクラムからスムーズにボールを出した場面はほとんどなかった。「こちらがパスのタイミングを早くすればいいか。確かにそれはそう。だけど、回されながら押されているという時点で、何もできない。それよりもヒット(相手のスクラムとぶつかる瞬間)の部分で負けていることが問題」。監督はそう繰り返した。
唯一もぎとった得点は前半41分。自陣に攻め込まれている場面で鮮やかにパスカットし一気にゴールライン手前までつないだ。直接トライには結びつかなかったが、そこで生まれた勢いを切らずに、モールでトライ。5点差まで詰めた。しかし、その3分後、前半終了間際に再度トライを奪われる。悪い流れをなかなか断ち切れず、悔しさの残る試合だった。
試合終了後の集合ではコミュニケーション不足や、意識の問題が多く挙げられていた。「ミスやうまくいかない場面でもっと、なんで?なんで?と、考えて」とは、松村径コーチの話。ジュニア戦は残すところ1試合、11月22日の山梨学院大戦のみ。その日の勝敗に関わらず、カテゴリー3で暫定1・2位の筑波大、日本大には勝ち点が届かず、カテゴリー2への挑戦権はなくなった。だが、次戦は来シーズンへの指標ともなる重要な試合であるといえる。
また、今日、今季は厳しいといわれていたロックの鳥井勇希(4・正智深谷)が復帰するという嬉しい話題があった。まだ万全とはいえないかもしれないが、後半の10分あたりに出場。試合前から、持ち前のリーダーシップでチームを引っ張る場面が見られた。頼もしい存在が帰ってきた。
「とにかく次。絶対に負けられない」。監督はそう告げて去った。次週からリーグ戦はヤマ場の3試合を迎える。
▲FL鈴木亮太(3・横浜高)、FW戦は終始劣勢だった
《試合経過》 ・前半(7-17) 10(拓)トライ、キック○ 0-7 24(拓)モールトライ、キック× 0-12 41(専)モールトライ(照井善幸)、 キック(高藤新)○ 7-12 44(拓)トライ、キック× 7-17 ・後半(7-38) 20(拓)専大のパスをとられカウンターでそのままトライ キック○ 7-24 25(拓)トライ、キック○ 7-31 41(拓)トライ、キック○ 7-38
《次戦日程》 11/7 関東リーグ(2部)第5戦 vs埼玉工業大学 @熊谷B 12:00~ 11/14 関東リーグ(2部)第6戦 vs山梨学院大学 @日大稲城G 14:00~
(記事・写真提供=松本かおり氏)
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