関東リーグ第1戦 期待と不安が入り混じる初戦は快勝



 昨季の入れ替え戦出場、惨敗はチームに1部復帰というゴールをより明確に提起した。「達成」をスローガンに掲げ、日々の練習から「実践」する。夏の菅平、天理大にスキャンダラスな敗戦を喫した後もやることは変わらない。

 拓大グラウンドで行われたリーグ開幕戦の相手は格下の国士舘大学。勝利は当たり前だが、内容が求められたゲームを専大はトライラッシュで飾った。ただこの日の国士舘大の出来は相当悪く、チーム力を測るパロメータとしては力不足だった。試合後の監督、選手らは口ぐちに「参考にはならない」と冷静に振り返った。



▲SO⑩守田拓記(3・報徳学園高)、展開重視のゲームワークを見せた


 この日奪ったトライのほとんどはBKの展開から生まれたもの。国士舘大の中途半端なラインはまったくプレッシャーにならず、両ウイングまで楽にボールを運ぶ。普段はウイングをやることが多いCTB石渡賢人(4・國學院久我山高)、1年生で唯一スタメン抜擢のWTB松尾(1・長崎北高)はそれぞれ2トライと結果を残した。

 課題は唯一の失点シーンとなったラインアウトモール。ここでは格の違いを見せられなかった。昨年の試験的ルールから一転、モールは力の差が顕著に出るようになった。上位チームの中ではサイズで見劣りする専大にとって、乗り越えなくてはならない大きな壁となる。


 開幕前から不安は尽きないが、昨季のチームはリーグを戦う中で熟成し、強いチームを相手に高いパフォーマンスを示した。余力を十分に感じた初戦。「まだまだ」と誰もが口にし、期待を寄せている。



▲FL⑦牛島直人(4・東京高)、FWながら2トライを挙げた


《試合経過》
・前半(38-0)
03(専)ゴール左ペナルティから⑦牛島が突っかけてトライ、キック(古川)○ 7-0
10(専)左展開から⑪松尾が相手DF引きずりながらトライ、キック× 12-0
13(専)⑮古川が中盤でカットインから抜け出しトライ、キック○ 19-0
18(専)⑬石渡がゴール前で突っかけてトライ、キック○ 26-0
30(専)右に展開して⑭石橋がトライ、キック× 31-0
35(専)左ラインアウトモールから右大外に展開して⑭石橋トライ、キック○ 38-0

・後半(40-7)
04(専)右ペナルティから⑨厨が速攻で抜け出しトライ、キック× 43-0
17(専)⑥福田(昭)が中盤で抜け出し独走トライ、キック○ 50-0
19(専)⑮古川が自陣から個人技で突破しトライ、キック○ 57-0
21(専)⑪松尾が中盤で抜け出しトライ、キック○ 64-0
24(専)中盤で左右に振って⑦牛島がトライ、キック○ 71-0

29(国)右ラインアウトモールで押し込みトライ、キック○ 71-7
37(専)⑨厨が抜けて⑬石渡がトライ、キック○ 78-7


《試合後コメント》
榎本邦夫監督
「菅平の天理大戦はそれほど差がないと思っていたが、ミスから大差をつけられた。その時から比べたらチームはまとまりかけている。接点のところとか、強いチームとやった時にどうなるかわからないが、今日は良かったと思う。ただインゴールのノックオンとか、取れるところで取らないと入れ替え戦では勝てない。モールで取られたところは引き倒しに失敗した。そこは精度の問題。そこも含めて、個人でもチームでももっと緻密にやっていきたい」

LO岩宮壮主将(4・報徳学園高)
「春からやってきたことを変えるわけにはいかないし、(天理大戦の後も)やってきたことを継続して、いいところを伸ばすようにした。今日はもっとトライを取れた。ラストのところはもっと丁寧にやらないといけない。スクラムはちょっとレフェリーと合わなかったが、次は大丈夫、押せると思う」

FB古川賢一(4・東農大二高)
「だいぶBKはボールが回るようになったが、まだミスが目立つので改善したい。菅平でもFWの集散は練習で意識してやってきたし、今日はよく出来ていたと思う」


《次戦日程》
10/3 関東リーグ2部 第2戦  vs 國學院大学 @拓大グラウンド 12:00KO
10/4 関東ジュニア(C3) 第2戦  vs 日本大学 @日大稲城 13:00KO



(山中克浩・経済2)




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