関東インカレ最終日 佐藤豪が800㍍で2位!!‏


 5月23日、関東インカレ最終日。雨が降る中、選手たちは力の限り競技に臨んだ。この日、専大陸上競技部はハーフマラソン、800㍍、1500㍍に出場した。

 最初に行われたのはハーフマラソン。9時05分、安島慎吾(3・勿来工高)、松尾直樹(3・草津高)、星野洸太(2・東京実業高)は66名の出場者とともにスタートした。序盤、安島が先頭集団で走り、集団のすぐ後を星野が追い、さらに後ろの集団に松尾が控える展開。トラックを2周した後、選手たちはトラックを含む神宮外苑周辺コースを10周する。コース6周目を過ぎ、安島は7位を争う位置に。星野は集団から離され14位。松尾はそこからさらに距離をつけられる。そしてラスト2周、先頭がスパートをかけ、安島は集団から離される。最後にトラックを1周しゴール直前、日体大の筱嵜との意地をかけた接戦を繰り広げるがわずかの差で競り負け13位となった。その53秒後には星野が14位でゴール、松尾は1時間07分15秒で23位となった。安島はレース展開について「先頭で引っ張るのではなく、集団についていくようにした」と話した。
 惜しくもハーフマラソンで入賞者は出なかったが「決して実力不足というわけではない」と加藤監督。「上位を十分狙えるだけの練習はしてきた。絶対に入賞するんだ、という強い意志が足りない。練習ではできても、本番で自信をなくしてしまうのは惜しいことだ」と話した。


▲ゴール前で決死の勝負に挑む安島


▲体調不良を抱えながら健闘した星野


▲「タイムよりも順位を意識した」松尾

 ハーフマラソンの次の競技は800㍍。佐藤豪(4・村上桜ケ丘高)は22日に行われた予選を1分51秒99のトップで通過。「けがのせいで本格的に練習を始めたのが4月頃なのに1ヶ月でよく仕上げてきた」と佐藤の走りに加藤監督も期待していた。決勝で佐藤は第2レーンに立つ。スタートのピストルの合図と同時に駆けだした。序盤は3位の位置に。400㍍過ぎでは一時抜かれ4位となるが、すぐに巻き返し先頭に躍り出るとスパートをかける。しかしゴール直前で日体大の月野にかわされ、0.11秒差の2位となった。レース後、佐藤は「前日の疲れが残っており調子は最良とは言えなかったが、3位以内に入れたのでよかった」と話した。
 また、佐藤は前日に行われた1500㍍にも出場し、予選を通過したものの決勝では力を出し切れず11位となっている。加藤監督は「800㍍を1ヶ月で仕上げられる力があるのだから、1500㍍ももっと早くに本格的な練習を始められれば十分に結果を出せたと思う。けがしたことが惜しい」と話した。


▲予選をトップで通過し決勝に臨む佐藤豪


▲表彰台では会心の笑みを見せた

 続いて5000㍍が13時15分にスタート。主将五十嵐祐太(4・荏田高)、佐藤優気(4・黒沢尻工高)、そしてルーキー長島恒(1・柏日体高)が出場した。序盤、五十嵐は先頭集団ではなく中間の集団で走る。このことを「レースが速くて先頭についていけなかった」と振り返る。ロードに強くトラックを不得意とする五十嵐だが、粘りの走りでその後は徐々に順位を上げ、14分26秒20の13位となった。加藤監督は「苦手なトラックだったが、つらいのを堪えてよく走ってくれた」と話した。また「ハーフマラソンでは入賞できるのは分かっていたが、各校のエースは皆5000㍍や1万㍍を走る。五十嵐は今年のエース。他のエースたちと戦ってほしかった」と、1万㍍、5000㍍への出場理由を明かした。一方の佐藤優気、長島はお互いに抜きつ抜かれつ切磋琢磨しながらレースを進めた。順位は佐藤が14分26秒20で20位、長島が36秒遅れて21位となった。長島は「コンディションは良く、練習もできていた。速いレース展開になることはわかっていたので、自分のペースを崩さないように走った」と話した。長島について加藤監督は「とても安定した走りをするし、たくましさも持っている。練習も先輩と同じかそれ以上にこなし、上級生を抜いて走るほど。将来はエース格になってくるだろう。今後しっかり育てて戦力にしていきたい」と期待を寄せる。


▲苦手のトラックも果敢に走る五十嵐


▲期待のルーキー長島


▲佐藤優気と長島は順位を争う展開に

 本大会では昨年の五ヶ谷宏司(現JR東日本)のハーフ優勝には及ばなかったが、五十嵐が1万㍍4位、佐藤豪も800㍍2位と上位入賞を果たした。結果の振るわなかった選手も「反省を生かしたい」と話す。そして監督、選手は「チーム一丸となって6月の全日本大学駅伝予選会を通過したい」と次なるレースに臨む姿勢を見せた。



(小澤幸希乃・経営2、撮影=小澤、加登美有・文1、青木宏平・経営1)




すべての著作権は専大スポーツ編集部に帰属します。
ホームページ内に掲載の記事・写真・その他全てのコンテンツの無断転載・利用を禁じます。


inserted by FC2 system