箱根駅伝~復路速報~

 1月3日、第85回東京箱根間往復大学駅伝競走・復路が行われた。専大は往路を14位で折り返し、10位以内に与えられる来季のシード権獲得に望みをつないでいたが、最後まで順位を上げることが出来なかった。

 目標とするシード権獲得はならず、持てる力を発揮できなかった選手も少なくなかった。しかし、5区では五十嵐祐太が区間5位の好走、ラストでは前回王者の駒澤大学に競り勝つ走りをみせ、6区の松尾は一年生ながらまずまずの箱根デビューを果たすなど、全体をみれば来季への収穫も多い大会だった。往路で苦杯をなめた五ヶ谷、井上の両エースもこのままでは終わらないはずだ。9・10区では、4年生の森脇が順位を一つ上げるなど、最後の箱根で主将としての意地をみせた。


             区間記録          チーム記録
6区・松尾直樹   13位・1時間00分49秒  14位・6時間42分04秒
7区・塩原大    23位・1時間08分18秒  15位・7時間50分22秒
8区・石垣弘志   10位・1時間07分55秒  15位・8時間58分17秒
9区・金子純也   13位・1時間12分45秒  15位・10時間11分02秒
10区・森脇啓太  19位・1時間13分57秒  14位・11時間24分59秒

総合成績

1位 東洋大学      11時間09分14秒
2位 早稲田大学     11時間09分55秒
3位 日本体育大学  11時間13分05秒
4位 大東文化大学  11時間17分48秒
5位 中央学院大学  11時間17分50秒
6位 山梨学院大学  11時間17分56秒
7位 日本大学        11時間18分14秒
8位 明治大学        11時間18分16秒
9位 関東学連選抜 11時間18分20秒
10位 中央大学      11時間18分33秒
――――――――――――――――― ←シード権獲得圏内
11位 国士舘大学    11時間19分07秒
12位 東京農業大学 11時間19分17秒
13位 駒澤大学       11時間20分20秒
14位 専修大学    11時間24分59秒
15位 神奈川大学    11時間25分07秒
16位 亜細亜大学     11時間25分39秒
17位 拓殖大学       11時間26分31秒
18位 東海大学      11時間28分04秒
19位 順天堂大学    11時間28分09秒
20位 帝京大学       11時間28分21秒
21位 上武大学        11時間28分54秒
22位 青山学院大学 11時間29分00秒
記録なし 城西大学(棄権)


【加藤覚監督コメント】
「厳しい戦いになることは分かっていた。粘るところが要所であったが、よく実践できた。1から3区の流れがズルズルいくところを防ぐことが出来たし、五十嵐の好走はチームに勇気を与えた。努力して我慢してしぶとく、また1年練習を積み上げてやっていくしかない」


【選手コメント】

(1区・木下卓己)
―総合14位という成績でしたが
「1区の自分の出遅れが連鎖反応となってこの結果につながったと思う」
―序盤は先頭集団で全体を引っ張る走りをされていましたが
「自分は人について走るのが好きじゃないので、周りに揺さぶられて前に出てしまった感じです」
―全体的にスローペースのレース展開でしたが
「そうですね。でも、(ペースの)上げ下げが激しいレース展開だった」
―今大会で印象に残った場面
「5区でシード権争いに食い込めたことですね」
―今後の専大駅伝部に向けてエールを
「絶対にシード権をとれるチームなので、練習を怠らずにやってほしいです」



(2区・五ヶ谷宏司)
―初めてのエース区間はどうでしたか
「本当に力不足で、自分が何とかしないとと思って走ったんですけど、足を引っ張って流れを切ってしまい、4年生には申し訳ないです」
―来季の箱根に向けて
「昨日今日の悔しさを忘れないで、しっかり練習を積んで、来年はシード権をとりたいです」




(3区・井上直紀)
「調子が悪かった。言い訳になるからこれ以上言いたくない。往路の流れをつぶしてしまった。4・5区で、特に五十嵐が流れを取り戻してくれたのでよかった」


(4区・酒井潤一)
―だいぶ順位を上げましたが
「21位で(襷を)もらってがっかりしていたんですけど、その反面自分がやるしかないと思って、これ以上落ちることもないとのびのび走ったら結構いい結果が出ました」
―去年と同じ4区でしたが
「去年は(前のランナーに)付いていって出したタイムなんですが、今年は抜いていって出したタイムなので、その分力が付いたかなと思います」
―自分の走りに満足できましたか
「そうですね。ただやはり、もう少し前でもらえれば区間順位もいい結果がでたと思うんで、それを来年以降課題として鍛えなおして、今より何段階もいい走りをしたいと思います」
―来季に向けて一言
「去年は一年を通して走れる期間が短かったと思うので、今年は1年を通して走りこんで、さらに力をつけていきたいですね」


(6区・松尾直樹)
―1年生で初の箱根ですが、復路のスターターとして緊張はありましたか
「1週間前から緊張していたが、今日はやるしかないと開き直って走れた」
―ラスト3キロの平坦な道はやはりきつかったですか
「きつかったが、駒大を抜かして気持ちよく走れた」
―また山下りをしてみたいですか
「してみたいです。上位で気持ちよく山下りできました」


(7区・塩原大)
―区間のレースコンディションはどうでしたか
「結構向かい風もあったので、朝も走っているときに緊張していたのですが、それ以上に当日変更で走ることになったことが一番の失敗でした(当初は6区を走る予定だった)」
―初めての箱根は苦しい結果となってしまいましたが、来年に向けて収穫はありましたか
「去年は付き添いという形で見ていたのですが、今回走ってみて、箱根駅伝のプレッシャーを直に体験できたのが良かったと思います。来年リベンジするつもりで一年間走りたいと思います」


(8区・石垣弘志)
―3年生にして初めての箱根でしたが、思いっきり走れましたか
「箱根は声援がすごくて感動しながら走っていました。気持ち良かったです」
―気温は気になりましたか
「それはなかったです」
―遊行寺の坂はどうでしたか
「やはりきつかったですね」
―来年に向けて一言
「今年以上の成績を残せるように、頑張りたいと思います」


(9区・金子純也)
―五ヶ谷、井上が不調のなか、五十嵐が健闘しました。この流れを受け、9区ではどのような走りを心がけましたか
「3区までの走りを見て、シード権の獲得は難しいと思われたが、4・5区の酒井と五十嵐が頑張ってくれた。自分は2人が取り戻したシード権獲得への望みを森脇につなぐことを意識した。来年は五ヶ谷、井上、五十嵐に期待したい」


(10区・森脇啓太)
「最後の箱根はいろいろな思いがありました。後ろからずっと追われているという怖さもありました。ラスト3キロはきつかったです。後ろの加藤監督から最後の箱根だぞと声を掛け続けられ、それを支えに走っていました。昨日の往路はテレビで見ていたのですが、五ヶ谷と井上は体調不良だったのだと思います。そこはしょうがないです。2人ともすごく体を張って、エースの意地を見せてくれました。だから今日奮起できたんです。最後の箱根はキャプテンとして迎えて昨年までとは違うとらえ方をしていました。4年の責任というものも感じましたし、次は五ヶ谷、井上たちがやってくれると思います。五十嵐もすごく頑張ってくれたし。走ったメンバーはほとんど残るので、この悔しさを忘れないでほしい。簡単な言葉になってしまうのですけど、ありがとうとみんなに伝えたいです」





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