全日​本学生選手権 大舞台で1年次生が躍​動 魚住が準優勝


 8月23日から26日まで、大阪府金岡公園体育館にて全日本学生レスリング選手権が行われた。はじめの2日間で行われたフリースタイルで、55㎏級の半田守主将(経営4・網野高)が3位。後の2日間で行われたグレコローマンスタイルで66㎏級の魚住彰吾(経済1・育英高)が準優勝、74㎏級の池澤峻介(商3・花咲徳栄高)が3位となった。

 魚住は初戦を7-0、6-0とテクニカルフォールで快勝しその後も勝ち進む。準決勝では、4月に行われたJOC杯ジュニアオリンピックの決勝で敗れた金光選手(東洋大)と対戦。第1ピリオドを魚住、第2ピリオドを金光選手がとり、第3ピリオドまでもつれた試合は、グラウンドレスリングで攻撃権を持った相手から30秒間ポイントを取られずに守り切った魚住の勝利で終えた。決勝戦では、第1シードの音泉選手(日体大)と激突。明治杯全日本選抜大会でも優勝している強豪選手に0-1、0-1とロースコアの試合で善戦するも敗れた。

 2年ぶりの優勝を目指す半田は準決勝まで順当に勝ち進む。準決勝の相手はインターハイ3連覇の偉業を成し遂げた山梨学院大の1年次生・高橋選手。リーグ戦では1ポイントも奪えず敗れた相手である。再戦に燃える半田は、延長戦のボールピックアップで攻撃権を得ると、タックルを決め第1ピリオドを取る。しかしその後はポイントを取れず、第3ピリオドの延長戦は攻撃権が相手選手にいきポイントを取られて敗退した。

 グレコローマンで安定した強さを見せる池澤は、初戦をフォール勝ちで突破すると準決勝までポイントを奪われることなく勝ち進んでいく。準決勝の相手は小森選手(拓大)。今大会で優勝した選手との対戦は0-1、1-0、0-1といずれもロースコアの試合展開。グラウンドでの攻撃で攻めきれず、ポイントを奪えなかったことが試合に響いた。

 学生の大会では最も規模が大きいとも言える全日本学生選手権大会。その大舞台で準優勝の活躍を見せた魚住はまだ1年次生。頂点を目指すこれからに注目したい。次の大会は国体(岐阜県中津川市)を挟んで、10月の全日本大学グレコローマン選手権。今大会で2人の入賞者を生んだ専大レスリング部に期待がかかる。


佐藤満ヘッドコーチのコメント
「魚住は4年生相手に接戦でよく頑張った。決勝に進んだ選手に負けた人が多かったから、惜しいところもたくさんあった。他大では上位に進むのは高校の大会で優勝するとかの実績を残している選手ばかり。うちでは魚住が高校時に準優勝したのが最高じゃないかな。みんなそういう中で大学で頑張って上位に進んでいく。本当によく頑張っていた」

半田主将
「(高梁選手との対戦について)リーグ戦の時より近い距離で戦えていたと思う。クリンチ勝負ではなく、タックルで取りきることが課題。決勝に進んだ2人を倒さないと優勝はできない。攻めて取って勝つレスリングをしたい」

池澤選手
「準決勝で当たった小森選手はグラウンドでの守りが強かった。今回は攻めきれない部分が多かったので確実にポイントをとって、次のグレコローマン選手権では勝ちたい」

魚住選手
「金光選手にはずっと勝ちたいと思いながら練習をしていた。決勝で当たった音泉選手とはたまに練習することがある。練習の時より接戦で試合ができたので良かったと思う。スタンドの構えと足の力をもっとつけてポイントを取っていくレスリングを展開したい」



▲主将としてレスリング部を引っ張った半田


▲次回は攻めのレスリングに期待の池澤


▲魚住のこれからに注目だ


▲グレコローマン66㎏級の表彰式



(葛西 千瑛・文2、撮影=葛西、小川 史緒梨・文1)




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