全日本学生レスリング選手権大会結果



 9月14日から17日の4日間にわたって、全日本学生選手権大会が駒澤体育館にて開催された。14、15日の二日間はグレコローマンスタイルの選手たちが、互いに火花を散らし合った。
グレコローマンとは上半身のみを使用する試合スタイルのこと。フリーと比べると、攻撃の可能な領域が半分に制限される。

 74kg級の上迫博仁(商4・沼津城北高)は準々決勝で、中央大の選手を持ち前の粘り強さで下した。準決勝は日体大と対峙。第1ピリオドを逃すも、次のピリオドできっちりと点を稼ぎ0ー1で制す。しかしその後の流れには繋げられず、最終ピリオドは惜しくも1ポイント差で敗れ、三位入賞を果たした。
試合後、「優勝を狙っていたので悔しい。準決勝の相手には大学に入学して以来、初めて負けてしまった。グレコローマン選手権では今持っているものを磨きつつ、優勝を目指したい。」と語った。


▲上迫

 96kg級では、中谷月明(文4・添上高)が活躍した。準決勝では第1ピリオドを奪われるが、その後逆転し、見事ベスト4に名を連ねた。決勝の相手は拓殖大。中谷は相手の出方を伺いつつ攻撃のチャンスを狙ったが、隙を付かれて組み伏せられる。その後奮闘を見せるも惜敗。準優勝となった。
「去年のこの大会でも準優勝だった。今年こそ優勝を、と思っていたので悔しい。決勝は惜しい試合だった。次の大会では結果を残せるよう頑張りたい。」と試合を振り返った。

         
▲中谷          

 16、17日の二日間は、フリースタイルの選手が勝敗を競った。下半身への攻めが可能になるフリーでは、判定が難しさを増す。激しい試合展開の中で、怪我人も続出した。74kg級の江藤公洋(営3・福島高)、96kg級で戦った馬場祐太郎(営4・島原高)もその一人である。

 江藤はベスト8決定戦の終盤に頭部を負傷。次の対戦でも傷が開き出血してしまう。アクシデントに見舞われながらも、その試合はフォールで見事勝利を納めた。決勝戦では拓殖大に対し果敢に攻めるが、圧倒され準優勝に終わった。また、最多フォール賞(4試合)も受賞した。
大会については、「大学に入って初めて決勝まで進むことができた。今回の経験を次に繋がるようにしたい。決勝戦は、第2ピリオドでスタミナが切れてしまった。体力面はこれから更に強化していく。ためになる試合だった。」とコメント。
最多フォール賞については、「準決勝の手強い相手からフォールを取れたことが大きかった」と話した。


▲江藤
 
 馬場は96kg級で3位に入る。大会では、堅実な攻守が光った。準決勝では足首を痛めるという、最悪の事態がその身に降りかかった。
「最後の試合で、フォールをされる直前に足を捻ってしまった。あの故障がなければ、決勝に進めたかもしれない。」
また、「序盤はあまり調子がよくなかった。しかし徐々に体がついていけるようになった。ただやはり練習と試合は違う。守りは上手く出来たが、相手を思うように攻められなかった。」と勝負の二日間を省みた。


▲馬場

 84kg級では鈴木聖二(営3・岐阜工高)が3位に入賞。威力のある攻撃で勝ちを増やした。
「大会はまあまあだった。準決勝で戦った中央大の天野とは何回か戦ったことがあり、対戦成績も五分五分だった。なんとか勝ちたかったが、敗れてしまった。また来週は学生王座があるので、全勝出来るよう頑張りたい。」と鈴木。準決勝の後、会場で一人思案に暮れていた姿が印象的だった。


鈴木▲



(土屋杏有美・文1、庄司亮介・文3、大津智世・経営2)




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