関東リーグ第9戦 立教大に辛勝も、入れ替え戦出場ならず



 佳境を迎えるDivⅠ-Bリーグだが、1位の慶大、6位の東海大を除いた4チームが2位争いを繰り広げる混戦となっている。前半戦の取りこぼしが尾を引く専大は、その中では一歩後れをとっているが、ここ数試合で勝利の味を覚え始めている。11月13日の立教大戦では、決め手に欠きながらもしぶとく勝ち点3をものにし、僅かながら入れ替え戦の可能性を残した。(※19日に行なわれた日体大-大東大で日体大が勝利し、最終戦の結果関係なく専大の入れ替え戦の可能性は消えた)



▲何度も立教大ゴールに迫った

 相手の立教大は今季昇格組だが、前半戦は運動量を生かしたハードワーク、堅守速攻でリーグをかき乱す存在となった。しかし、警戒が強まった後半戦はいまだ白星がなく、徐々にパフォーマンスの質も低下してきている。第1ピリオドは両チームとも打ち合うが、バイタルエリアからのシュートは少なく、無得点で終了。勢いで上回る専大は積極的に仕掛けたが、立教大のクリーンなディフェンス(実際にはペナルティまがいのものもあった)やゴーリーの好ブロックを前に攻めきれなかった。さらに前田健一(3・東北高)が足首の負傷を悪化させ、ベンチを退くアクシデントもあった。

 第2ピリオドも拮抗した展開が続く中、レフェリーの判定に不満がった平野翔太(4・八工大一高)がベンチ奥の仕切りにスティックを叩きつけ、10分間のミスコンダクトペナルティを宣告される。クールなプレースタイルとは裏腹にカッとなりやすい面を持つ平野翔だが、もどかしい試合展開に終始イライラした様子だった。若干攻め込まれた矢先の14分、袖山佑介(1・軽井沢高)が角度のないところから放ったクロス気味のシュートがゴーリーの脇を抜け、意外な形で先制点を挙げる。その後は一方的に相手陣に攻め込み、シュート数も相手の7に対して20を記録した。

 第3ピリオドはいきなり我慢の時間を強いられる。2分に強烈なミドルを叩き込まれ同点とされると、4分には退場者が続出し、4対6の状況でおよそ3分間を耐えなければならなかった。しかし、立教大の淡白な攻めにも助けられてここを守り抜くと12分、怒涛の攻めから最後は斎藤陸(1・北海高)が勝ち越しゴールを挙げる。最低でも勝ち点が欲しい立教大は16分にタイムアウトを取り、ゴーリーを下げてオールオフェンスを敢行。対する専大は必死にキャリアーを追い、シュートを打たせないディフェンスで対応する。耐えしのいで残り20秒、三田村聡(4・武相高)が弾き返したクリアが立教大のゴールにゆっくりと吸い込まれて勝負は決した。


 平野翔は自身の度重なる退場、チームの出来に不満顔だったが、それでも結果がついてくるあたりは勢いを感じている。最終戦は今季2戦2敗と分が悪い慶大。「勝てない相手じゃない。向こうも最近は負けているし、チャンスはある」。小柄な闘将は静かにリベンジに燃えている。


平野翔太
「前半はずっとロースコアで進んでいて、チーム全体の気持ちが切れそうになっていた。1ピリ終わってから、もっとシュートを打っていこうと話し合った。ディフェンスは最初下がりすぎていたが、2ピリ以降は修正できたことがよかった。今日は個人的に審判の判定にイライラしていて、それは自分の中で我慢しなければならない。慶大も最近は負けているし、チャンスはある。どんどんシュートを打って、序盤から前への意識を強く持っていきたい。次の試合までにもう一回モチベーションを高めて、気持ちが入ったプレーをしたい」

《試合経過》
1stperiod(0-0) shoot(16-14)
2ndperiod(1-0) shoot(20-7)

14:26(S)#11袖山(assist#7照井) GOAL!!  1-0
3rdperiod(2-1) shoot(11-16)
02:40(R)#3(assist#96) GOAL!!  1-1
12:31(S)#23斎藤(assist#81武尾、#8平野翔) GOAL!!  2-1
19:40(S)#4三田村 GOAL!!  3-1




(山中克浩・経済2 写真=石田美紀・法1)



すべての著作権は専大スポーツ編集部に帰属します。
ホームページ内に掲載の記事・写真・その他全てのコンテンツの無断転載・利用を禁じます。


inserted by FC2 system